韃靼疾風録(上)(下) 司馬遼太郎 中公文庫

韃靼疾風録(上)(下) 司馬遼太郎 中公文庫



□マイブックミシュラン(星最大5つ)

読みやすい ☆☆☆
心にひびく ☆☆
発見がある ☆☆☆☆
ビジネス書 ☆
人生ヒント ☆☆


□しおり

薄目をあけると、自分が熾した火が動いていて、かえってそれが身のうちの虚しさをかきたてた。火だけがこの世のもので、自分は行きながらにしてこの世に居ない。火は、熾んになれば、やがては衰え、消える。火は人に似ている。[上:P.36]


□ブログ管理者ぶなの寸評

韃靼とは、満州のあたりを指すらしい。江戸時代、鎖国が始まる前にある任務を持って韃靼の地に渡った主人公「庄助」は、帰国できないまま非公式の外交官として生きる。外国人として再び日本の地を踏むまでの労苦は、現代人にはとうてい耐えられるものではない。それだけに、人間のもつ可能性をひしひしと感じさせてくれる。


□内容紹介

なぜか九州平戸島に漂着した韃靼公主を送って、謎多いおの故国に赴く平戸武士桂庄助の前途になにが待ちかまえていたか。「十七世紀の歴史が裂けてゆく時期」に出会った二人の愛の行方を軸に、東アジアの海陸に展開される雄大なロマン。
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□作者プロフィール

司馬遼太郎(シバリョウタロウ)
大正12(1923)年、大阪に生まれ、大阪外語大学蒙古語科を卒業。昭和34年、『梟の城』により第四十二回直木賞を受賞。昭和四十二年『殉死』により第九回毎日芸術賞、同五十一年『空海の風景』など一連の歴史小説により第三十二回芸術院恩賜賞、同五十七年『ひとびとの跫音』により第三十三回読売文学賞(小説賞)、同五十八年「歴史小説の革新」により朝日賞、同五十九年『街道をゆく―南蛮のみち1』により第十六回日本文学大賞(学芸部門)、昭和六十二年『ロシアについて』により第三十八回読売文学賞(随筆・紀行賞)、昭和六十三年『韃靼疾風録』により第十五回大佛次郎賞をそれぞれ受賞。平成三年、文化功労者に顕彰される。平成五年、文化勲章受章。以上のほか主な著書に『豊臣家の人々』『竜馬がゆく』『世に棲む日日』『峠』『坂の上の雲』『花神』『翔ぶが如く』『項羽と劉邦』『菜の花の沖』『草原の記』など。『司馬遼太郎全集』がある。日本芸術院会員。

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