國語元年 井上ひさし 中公文庫

國語元年 井上ひさし 中公文庫



□マイブックミシュラン(星最大5つ)
読みやすい ☆☆
心にひびく ☆☆
発見がある ☆☆☆☆
ビジネス書 ☆☆
人生ヒント ☆☆





□ブログ管理者評
井上ひさし節が満載の戯曲本。こういった戯曲形式の本は馴れていないので最初はとっつきにくく読みづらかったが、次第に波に乗って読めるようになった。フィクションではあると思うが、巻末の参考資料を見ると事実も交錯させているように思う。明治維新、廃藩置県によって、国家という統一の波が全国を飲み込んだが、大きな障壁のひとつに”方言”が立ちはだかったのは間違いない。その困難をユーモラスに描いてしまう井上ひさし氏はやはり只者ではない。その上、人間の本性や本質が各所に現れ、印象的な終わり方で幕を閉じる。舞台が脳裏に浮かんでくるようであった。





□内容紹介
「共通口語」を発明せよ。明治七年、文部官僚・南郷清之輔は「全国統一話言葉」制定を命じられ、まず家中から口語の統一をこころみる。しかし南郷家はお国言葉の坩堝(るつぼ)。清之輔は長州弁、妻と舅は薩摩弁、使用人たちは遠野弁に津軽弁、江戸武家言葉に町言葉。単語のちがい、異なる発声。屋敷中は大混乱に・・・・・・言語と近代国家の奇妙な緊張関係を、ユーモラスに描いたテレビ版戯曲、文庫初登場。




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□作者プロフィール
井上ひさし(イノウエヒサシ)
1934年(昭和9)年、山形県に生まれる。上智大学仏語科卒。「ひょっこりひょうたん島」など、放送作家として活躍後、戯曲・小説の執筆に専念。72年、「道元の冒険」で第17回岸田戯曲賞、「手鎖心中」で第67回直木賞、80年、「しみじみ日本・乃木大将」「小林一茶」で第31回読売文学賞、「吉里吉里人」で81年、第2回日本SF大賞、82年、第33回読売文学賞、91年、戯曲「ジャンハイムーン」で第27回谷崎潤一郎賞を受賞。その他、「日本人のへそ」「薮原検校」「化粧」「頭痛肩こり樋口一葉」「人間合格」「父と暮らせば」「黙阿彌オペラ」「紙屋町さくらホテル」などの戯曲、「モッキンポット師の後始末」「青葉繁れる」「ドン松五郎の生活」「十二人の手紙」「偽原始人」「戯作者銘々伝」「四千万歩の男」「私家版 日本語文法」「エッセイ集1~10」「ことばを読む」「にほん語観察ノート「イソップ株式会社」などがある。

1 件のコメント :

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