母のない子と子のない母と 壺井栄 新潮文庫

母のない子と子のない母と 壺井栄 新潮文庫


□マイブックミシュラン(星最大5つ)

読みやすい ☆☆☆☆
心にひびく ☆☆☆☆
発見がある ☆
ビジネス書 ☆☆
人生ヒント ☆☆☆☆☆







□ブログ管理者評

「じぶんはじぶん、人は人。達雄さんがどう言ったって、史郎は一郎さん好きなんだろ。それでいいじゃないか。」子どもには子どもの世界がある。しかし誰も大人が人間社会の心構えを教えてくれなければ、いびつなままで大人の社会に身を投じてしまう。帝国主義の日本陸軍がもしかしたらこの子どもの世界のまま大人になった典型かもしれない。そうした戦争を背景に、人はどうあるべきかを子どもに話しかけながら実は大人に向かって訴えている。そう僕は勝手に読み取った。







□内容紹介

あの不朽の名作『二十四の瞳』の著者・壺井栄が遺した、もうひとつの児童文学の名作長編。それが本書だ。 一人息子を戦争で亡くしたおとらおばさんと、病気で母を失った一郎、四郎の兄弟。愛する者をなくした者たちが悲しみに耐え、助けあい、懸命に歩いていくうちに傷ついた心を結びあわせていく。オリーブの島、小豆島を舞台にくり広げられる、心温まる愛情の物語。芸術選奨文部大臣賞受賞作。

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□作者プロフィール

壺井栄(ツボイサカエ)
香川県小豆島生れ。内海高等小学校卒。島の郵便局等に勤めた後、1925(大正14)年上京、同郷の詩人壺井繁治と結婚。夫と共に全日本無産者芸術連盟に関わり、作品を書き始める。「大根の葉」、『暦』(新潮社文芸賞)、『柿の木のある家』(第一回児童文学賞)、『母のない子と子のない母と』『坂道』(芸術選奨文部大臣賞)等、故郷の風土に根ざした庶民的な愛情に満ちた作風で幅広い支持を得た。1952年に『二十四の瞳』が映画化された。







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